ここでは、葬儀にまつわる様々なQ&Aをまとめてみました。

皆様のご参考にして頂ければと思います。

葬儀を出す立場からの質問

「施主」はお布施などを含めた葬儀費用を担う人、つまり葬儀費用を払う人が施主になります。一方、葬儀全体を取り仕切る遺族の代表者が「喪主」です。一般的な葬儀では、喪主が葬儀費用を負担する場合が多いため、「施主」と「喪主」は一緒であると認識している人が多いようです。

基本は亡くなられた日からなるべく近いお写真、一般的に1年~5年以内が良いとされています。あまりにも若いころですと、故人のイメージと一致せず、違和感を覚えてしまうことがあるので、なるべく避けましょう。なお、近年では故人らしさが出ている写真を遺影に選ぶなど、しきたりに必ずしも縛られなくなってきています。
スナップ写真でも大丈夫です。データでのお預かり、またはメールでの対応も可能です。

司祭者(僧侶や牧師といった方々)の都合・火葬場、式場の空き状況・ご家族のご都合により決まります。また、法的に決められていることは死後24時間以内の火葬は禁止されている(感染症法で定められた一類感染症や新型コロナウイルス感染症などの場合を除く)ことです。また、友引は休業している火葬場が多いため葬儀日程に影響します。友引の日に葬儀を執り行わない風習がありますが、最近では気にする人は少なくなっているようです。

家族葬について、明確な定義はありません。一般的に家族葬とは、ご家族・ご親戚のみで、そのほかの会葬者をお招きしない 葬儀のことを指して言われているようです。密葬は本来、本葬をすることを前提として近親者だけで事前に行われる葬儀のことをいいます。火葬してお骨になってから後日、本葬を行う場合に「密葬」という言葉を使います。
最近では「家族葬」=「密葬」といった意味合いで、安く葬儀を済ませることが出来るというイメージをお持ちの方が多いと思います。一般会葬者をお呼びした方が、実際のご家族の経済的負担は軽くなることがあります。

家族葬」の良い点は、ご遺族が故人とのお別れにゆっくり時間を費やすことができます。通常の葬儀では多くの参列者が弔問・会葬に来られるため、ご遺族は知らず知らずのうちに気を遣ってしまい、疲れてしまうことが多いようです。また、参列者の対応に追われて、ゆっくり故人とお別れができないということもあるようです。そんなご遺族の負担を軽減できるのが「家族葬」の利点かもしれません。
一方、悪い点をいくつか挙げてみましょう。亡くなったことを知った人が後日お悔やみを述べに自宅へ来られ、その都度ご遺族がその対応に追われてしまうことでしょう。また、参列者を呼ばない予定でも、式の日程を知って来られて、予期せぬ対応に追われてしまうことがあります。後になって亡くなったことを知った方が何故教えてくれなかったのか、故人と最期のお別れをしたかった、と悔しい思いをされることもあります。そもそも葬儀というのは、故人の人生を締め括る儀式です。友人・知人等の交友関係、会社等の職場関係、ご近所の方々とのお別れの場であり、お礼を述べる場でもあるはずです。そこをおざなりにしてしまうと人間関係を省略した形になってしまい、これまでの社会とのつながり、結びつきが崩れてしまうことになりかねません。
どのような葬儀にするかは、喪主(代表者)の判断によりますが、一度ご家族でご相談されることをお勧めいたします。

通夜や葬儀告別式などの儀式はせずに、火葬のみを行う葬儀のことです。法律上の決まりで、24時間経過しないと火葬は出来ません。(感染症法で定められた一類感染症や新型コロナウイルス感染症などの場合は除きます)
従いまして、故人を直接火葬場にお連れして、すぐに火葬することはできません。火葬場の予約・火葬許可証の申請にお時間を必要としますので、ご安置場所が必要となります。

もちろん条件が揃えば可能です。祭壇を飾り、柩(ひつぎ)を安置し、司祭者とご家族が座るスペースが必要です。柩が移動できる通路・玄関、駐車スペース、テント等が必要になる場合があります。ご近所にご迷惑がかからないように配慮することも礼儀です。スタッフがご自宅を拝見し、ご希望をお伺いしながら可否について見立てを行います。

これは特に決まってはおりませんが、通夜・葬儀告別式が終わり、後日菓子折りなどの手土産持参でお寺にご挨拶に伺い、そのときにお布施をお渡しすることがマナーとしている地域が多いようです。通夜・葬儀告別式という2日間の進行上で言えば、通夜式が終わったあとがお布施の渡しやすいタイミングだと思います。地域やお寺様によって考え方が異なることもありますので、「お布施はいつお渡ししたら良いですか?」とお寺様に直接お尋ね頂くのが一番無難です。

ぜひ納めて差し上げてください。ただ水分量の多いものは避けるように火葬場からの指導がございますが、少量であれば問題ないでしょう。湯灌でお体を清め、寿衣をお着せすることができます。但し寿衣を常時在庫しておりませんので、お客様がお持ち込みして頂いた方がよろしいかと思います。
【寿衣(すい・じゅい)とは韓国の葬儀用死装束のことです】

チラシ・インターネット等で目にする葬儀社の広告ですが、必ずしもすべての合計金額を記載していない葬儀社も見受けられます。表記金額に何が含まれているのか、何が含まれていないのか、そして含まれていない品目にはいくらかかるのか、総合計をご確認されることをおすすめいたします。

葬儀に参列する立場からの質問

仏教での葬儀の場合は、御霊前もしくは御仏前・御佛前になります。線引きも難しいのですが、基本的に亡くなってから四十九日前は「御霊前」、四十九日後は「御仏前」・「御佛前」とされています。「御香典」や「御香料」と表書きして頂いても問題ありません。宗派や地域によって、お通夜のときなど四十九日前でも「御仏前」を使用することもあります。宗派別にも以下に表記しますのでご参考ください。(宗派の考え方ではなく、あくまで一般的慣習としての表書きです)

  • 浄土真宗・創価学会以外の仏教=御霊前・御香典
  • 浄土真宗・創価学会=御仏前
  • キリスト教=御花料・御霊前 ※プロテスタントは基本的に御花料になります
  • 神道=玉串料・御榊料

昔からの慣習的なものですが、新札を不祝儀で使用するのはタブー視されています。新札を使用することは、予め不幸のために準備しておいたようで良くないという考えが根底にあるようです。もし新札しかない場合はお札を一度折ってから封筒に入れましょう。とはいえ旧札を使用する際も、あまりにも使い古したお札は控えましょう。

お金を袋から出したときに金額が見えるようにします(お札の顔が下)。お金の管理がしやすいよう配慮します。ただし、葬儀では通常とは逆のことをする習慣があることから、地域によってはお札を裏向きにすることもあります。裏向きにしなくても失礼にあたるということはありません。

最初に弔問した通夜にお渡しするのがよいでしょう。翌日の告別式に出席された際にはご記帳のみで差し支えありません。

通夜・葬儀に際して参加できない場合については、まず弔電を送ることをおすすめいたします。そして、同時に現金書留でお香典を式の前に届くよう手配します。なお、現金書留で送る場合には、お悔やみ状(直筆のお手紙)を一緒にお送りするとより丁寧です。

喪服を着用して参列することが一般的です。男性はブラックスーツに黒のタイ・靴下も黒か紺。女性は洋装の場合、黒のワンピースかアンサンブルかスーツ・ストッキングは黒、和装の場合、色無地に黒い帯を締めます。未成年者は学生服や制服、あるいは紺やグレーのブレザーを着用します。履物は基本的に男性の場合黒色です。エナメルなど光沢が強いものや、金色や輝きの強い飾りがついたものは避けます。女性の場合、パンプスが無難であり、踵の高いヒールや男性と同様、派手な装飾が付いている靴は避けた方がよいでしょう。喪服は故人の死をいたむ気持ちを表すものです。華美な服装や、肌の露出が大きい服装は避け、女性もお化粧は控えめにします。また、職場などで訃報を受け、そのまま通夜に参列する場合、特に派手な服装でなければそのまま参列しても問題ありません。出来ればネクタイだけでも黒系のものに変えておいた方が無難です。

まずホールカットとは一般的につなぎ目がかかと部分にしかない、非常にシンプルなデザインの革靴です。フォーマルで結婚式等に向くと言われています。一節には高級感がありすぎオシャレすぎて葬儀には浮いてしまうと考えられておりますが、全く駄目な訳ではありません。ストレートチップ・プレーントゥに次ぐシンプルかつフォーマルなスタイルと考えて差し支えないでしょう。もちろん黒色スムースレザーで、飾り穴・エナメル・派手な鋲や金具等が無いのが条件です。アンバランスにつま先が尖った物も避けましょう。ウィングチップ・Uチップ・ローファー等では葬儀に向かないと思いますが、ホールカットであればほぼ大丈夫でしょう。何より、派手な色の高級腕時計・ブレスレット・指輪等を控えることの方が重要と考えられます。足元も大事ですが、スーツや喪服のシワ・汚れ、サイズ感・丈などにも注意したいところです。

仏教の各宗派でお焼香の回数が異なり、作法に違いがあります。葬儀を執り行う家族の方はできる限り、ご自分の宗派の作法・回数を覚えておかれるとよいと思います。一般会葬者が家族の宗旨に合わせることが難しい時は、ご自身の宗旨でのお焼香でよいとされています。また、大勢の方が集まるご葬儀では、状況により気持ちをしっかりと込めて、1回のご焼香で済ませるケースもあります。ここでは宗派別にお焼香の回数や作法を紹介します。
真言宗    3回    額にいただきながら行います
浄土宗    1回~3回 特に決まりがありません
臨済宗     1回    額にいただきながら行います
曹洞宗     2回    1度目は額にいただき、2度目はいただかずにお焼香
日蓮宗     1回又は3回 特に決まりはありません
浄土真宗(西) 1回    額にいただかずにお焼香
浄土真宗(東) 2回    額にいただかずにお焼香
日蓮正宗    3回    額にいただきながら行います
時宗      1回~3回 特に決まりはありません

葬儀後に関する質問

葬儀の後、礼状を添えたお返し品を、四十九日迄を目処に、できるだけ早めに贈りましょう。

お見舞金のお礼は、納骨後のお香典返しと一緒にお返しするとよいでしょう。

特にいつまでという決まりがあるわけではありませんが、お墓の用意がすでにある場合には、忌明け(四十九日)を目安に行うことが多いようです。忌明け当日が無理な場合には、それより以前の土日に行うことが一般的です。

特に決まりはありませんが、施主側でお食事やお返し物のご用意をされていることが通例ですので、一般的にはひとり10,000円位を御仏前として包むと良いでしょう。 ご夫婦で法要に行かれる場合は、それに見合う金額(20,000円位)が妥当と思われます。
※NGな数字:偶数→「割り切れる数」→「故人とこの世の繋がりが切れてしまう」
4,9→「死、苦」という縁起の悪い言葉を連想させる

法事では、暗めの色で落ち着いた雰囲気の服装を心掛けるのがマナーです。また初七日から三回忌にかけては、身内などの親しい者同士であっても喪服で参列するのがマナーです。しかし、案内状に「平服で」と明記されている場合には、喪服以外の落ち着いた無難な色の服装で参列します。ご心配であれば、法事をお願いされるお寺様や施主側にご確認頂くのがよろしいかと思います。またお子様の服装は、学校の制服があればそちらで良いでしょう。

四十九日(七七日・しちしちにち・なななぬか・なななのか)法要のあとは、一周忌(満1年目)・三回忌(満2年目)・七 回忌・十三回忌・二十三回忌・二十七回忌・三十三回忌と続きます。 三十三回忌を年忌止めと言って、これで年忌供養を打ち切ることが多いようですが、五十回忌を営んで年忌止めにする場合もあります。 五十回忌、百回忌とできればそれに越したことはありません。(この場合、特定の故人を偲ぶというよりも、ご先祖さま全体に感謝するという意味合いが強く、場所によっては「お祝い」のような雰囲気で豪華な宴となるところもあるようです)なお、地方により・人によりで、十七回忌を省略したり、二十三回忌と二十七回忌を兼ねて二十五回忌としたりするところもあります。本来、年忌法要の意味は先祖や故人への感謝や浄土での幸福を祈り、残された現世の安穏を願うことにあります。実際には、地域や宗派によって考え方が異なる場合もありますので、法事をお願いするお寺様にご相談すると良いでしょう。

その他の質問

確かに神奈川県内で、四肢・身体の一部の火葬を行っていない市営斎場(火葬場)は、川崎市営の斎場2つのみです。他、横浜市4ヶ所・相模原・横須賀・平塚・藤沢・小田原・茅ヶ崎・厚木・大和・秦野・伊勢原・真鶴・愛川はすべて四肢火葬を行っております。川崎市ができない理由は小型火葬炉が無いからとのことです。従いまして川崎市民の四肢火葬は、川崎以外の斎場で「市外扱い」で火葬して頂くか、民間火葬施設・または他県の火葬場を利用することになります。(2021年 8月現在)

容態が変わり手遅れになる前に、かかりつけ医・往診医または救急119番に電話をして、容態を適切に説明してください。呼吸をしていない場合でも、医師または救急隊が出向き蘇生措置を施し、一命を取り留めるケースもございます。

北枕とは、お釈迦さまが一切の苦や束縛から解き放たれた最高の境地「涅槃」に入られたときの頭北面西(頭が北、顔(面)が西)の姿にならったものと言われております。ご安置場所の都合で北枕にできないときは、頭を西へ向けます。西向きにする のは、西方とされる極楽浄土を向くと、安らかに成仏できるという仏教思想も影響しているようです。

亡くなられた方とあなたの関係によって変わってきます。喪中はがきをもらったからといって、すぐにお香典を送るのは相手のお気持ちを考えると早計だと思います。電話などで亡くなられた事を知らなかった事におわびをしてから、お悔やみを述べるとよいでしょう。また、時期をみて相手のご自宅へ伺ってお参りし、その時にお香典を渡すのもよいでしょう。

お中元やお歳暮はお祝いではないので、贈っていただいても問題はありません。しかし時期が四十九日以内の場合、少し期日をずらして贈られたほうが良いでしょう。お歳暮の場合、松の内が過ぎた寒中見舞いとしてお贈りします。その時水引は紅白を使わず、白い奉書紙に表書きします。贈る側に不幸があった場合も同じです。
※松の内(まつのうち)とは門松などのお正月飾りを飾っておく時期のことをいいます

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